カーソルの動きの拘束

マウスカーソルの動きを拘束できます。

通常、マウスをドラッグするとカーソルはアクティブなビューポートの作業平面上を移動します。作業平面を変更するには、カーソルを別のビューポートへ移動するだけです。

カーソルの動きはまた、下のように拘束することもできます:

round_bullet.gif特定の座標点に

round_bullet.gif角度

round_bullet.gif距離

round_bullet.gif垂直

round_bullet.gif現在の位置に対する座標点に

round_bullet.gifカーソルの位置に基づく特定の方向に

round_bullet.gif特定の位置のx、y、z座標に

座標入力

指定されたx、y、z位置にカーソルを配置します。

Rhinoのプロンプトに点を指定するようにメッセージが表示された時、2Dのデカルト座標を入力すると点は現在のビューポートの作業平面上に配置されます。

2D作業平面座標

プロンプトでx,yと入力します。この時のxはx座標の値、yはy座標の値です。


始点が1,1、終点が4,2に位置する線

3D作業平面座標

プロンプトでx,y,zと入力します。この時のxはx座標の値、yはy座標の値、zはz座標の値です

座標値の間にはスペースは入れないでください。

作業平面の原点からx軸方向に3単位、y軸方向に4単位、z軸方向に10単位離れた位置に点を配置する場合は、プロンプトで3,4,10と入力してください。

メモ xおよびy座標のみ入力すると、点は作業平面上に配置されます。

ワールド座標

Rhinoには1つのワールド座標系があります。ワールド座標系はアクティブビューポートの作業平面とは独立しており、変更することはできません。Rhinoのプロンプトに点を指定するようにメッセージが表示された時、ワールド座標系を使って点の位置を入力することができます。

各ビューポートの左下の隅に表示される矢印のアイコンはワールド座標のx、y、z軸を表します。ビューを回転すると矢印も向きを変えて、常にワールド座標軸の方向を示します。

worldaxesicon.png

2Dワールド座標

プロンプトで、wx,y形式で座標をタイプします。

3Dワールド座標

プロンプトで、wx,y,z形式で座標をタイプします。

作業平面の原点からx軸方向に3単位、y軸方向に4単位、z軸方向に10単位離れた位置に点を配置する場合は、プロンプトでw3,4,10と入力してください

メモ

round_bullet.gifW0は、w0,0,0のショートカットです。

round_bullet.gif座標値の間にはスペースは入れないでください。

角度拘束

次の点の位置が1つ前の点に対して指定された角度で拘束されます。

角度で拘束するには

number_onestep.gifコマンドプロンプトで <角度の形式で角度をタイプして、Enterキーを押します。

カーソルの動きが指定の角度に伸びている線上に拘束されます。

角度での拘束は、昇降モードのピックを決定するのにも使用できます。

number-1.pngLineコマンドを開始して線の1点目を配置します。

number-2.png直線の終点…のプロンプトで、 <60と入力します。

線は1つ前の点から60度に拘束されます。


直線の始点 (1)、拘束なし (2)、角度拘束 (3)

number-3.pngクリックして点を配置するか、距離をタイプしてEnterキーを押します。

距離拘束

次の点が1つ前の点からある一定の距離に配置されます。

距離を拘束するには

number_onestep.gifコマンドプロンプトで数値を入力し、Enterキーを押します。

マーカーが指定した距離で1つ前の点の周りを移動します。

number-1.pngLineコマンドを開始して線の1点目を配置します。

number-2.png直線の終点のプロンプトで、10と入力します。

線の端点は1つ前の点から10単位離れたところを移動します。

number-3.pngクリックして点を配置するか、角度をタイプしてEnterキーを押します。

相対座標

Rhinoは最後に使われた点の位置を記憶しており、その点の位置を元に相対座標を使って次の点の位置を指定することができます。相対座標入力は、複数の点を入力する時のように、その絶対座標ではなく、相対座標が分かっている場合に便利です。1つ前に入力した点からの位置関係を元に点を入力するには、相対座標を使います。

相対座標

プロンプトで座標をrx,yと入力します。この時のrは座標が1つ前の点に相対であることを意味します

例えば

number-1.pngLineコマンドを開始します。

number-2.png直線の始点…のプロンプトで、線の始点をクリックします。

number-3.png直線の終点…のプロンプトで、r2,3とタイプしてEnterキーまたはスペースバーを押します。

線は、1つ前に入力した点からx軸方向に2単位、y軸方向に3単位の位置まで作成されました。

距離と角度拘束を一緒に使用

距離と角度拘束を両方用いるには、@の記号を使用するか、rとタイプして、1つ前の点への相対距離を設定します。

number-1.pngLineコマンドを開始して線の1点目を配置します。

number-2.png直線の終点…のプロンプトで、@5<45またはr5<45とタイプします。

線は、1つ前の点から5単位、最初の点から角度45度で作成されました。


拘束なし (1)、距離拘束 (2)、角度拘束なし (3)、距離と角度拘束 (4)

方向ロック(Tabキー)

Tabキーを押すと、カーソルの動く方向をロックすることができます。

number-1.pngLineコマンドを開始して線の1点目を配置します。

オブジェクトスナップを使用して別のオブジェクト上の特定の位置にスナップします

number-2.pngTabキーを押します。

マーカーの動きが、始めの点とTabキーを押した時にマーカーがあった位置を結ぶ線上に拘束されました。

グリッドスナップがオンで、直交モードがアクティブの場合、Tab方向ロックはグリッド線にスナップします。

number-3.pngグリッドスナップがオフで、直交モードがアクティブでない場合、Tab方向ロックはスナップ点にスナップします。

メモ

このTabキーの機能は、ある曲線の端点を通ってその先へ伸びる線を作成したい場合に便利です。End(端点)オブジェクトスナップをオンにします。カーソルを曲線の端点に近づけると、マーカーが曲線の端点にスナップします。Tabキーを押し、カーソルを曲線の端点のさらに先に移動し、ピックします。このようにして、曲線の端点を通ってその先へ伸びる線を作成することができます。

Tabキー拘束と距離拘束とを一緒に使用して指定の長さの曲線を作成し、角度をTabキーで拘束することができます。

昇降モード

昇降モードは、作業平面から離れた点(上、下)をピックするのに使用します。

ctrlkey.pngplus.pngtinyleftmousebutton.png

昇降モードを使って曲線を作成する

number-1.pngCurveコマンドを開始して1点目を配置します。

number-2.png次の点...のプロンプトで、Perspectiveビューポートの別の点をクリックします。

number-3.png次の点...のプロンプトで、Ctrlキーを押しながらPerspectiveビューポートの点をクリックします。

number-4.pngPerspectiveビューポートでカーソルを移動してみてください。

白いトラッキングラインが表示され、マーカーの動きが作業平面に垂直に拘束されたことが分かります左マウスボタンをクリックして点を選択します。他のビューポートでのマーカーの位置を確認してください。

昇降モードを使ってオブジェクトを作業平面に垂直にドラッグする

number-1.png移動するオブジェクトを選択します。

number-2.pngCtrlキーを押しながら、選択セットを左マウスボタンをクリックしてドラッグします。

ピックした点と、選択セットの新しい位置を表すマーカーを結ぶトラッキングラインが表示されます。

number-3.png左マウスボタンを放してオブジェクトを配置します。

間違って昇降モードを有効にした場合、オフにする方法

number-1.png昇降モードをオンにした後に、Ctrlキーを押したまま左マウスボタンを再度クリックします。

number-2.png場所の選択が続けます。

他の場所で昇降モードが使えます。

角度拘束と昇降モードの使用例

number-1.pngLineコマンドを開始して線の1点目を配置します。

number-2.png直線の終点…のプロンプトで、直線の終点位置へマウスを移動し、昇降モードCtrlキーを押す)をオンにして、 <30とタイプします。

線は、作業平面に30度の角度で、昇降モード線の終点まで作成されました。

昇降モードのその他の使用法

複数の昇降モード

number-1.pngCtrlキーを押しながらクリックして昇降モードを開始します

number-2.pngビューポートを変え、Ctrlキーを放し、Ctrlキーを押しながらまたクリックします。

昇降モードが新しい作業平面に対して開始されます。

昇降モードのキャンセル

number-1.pngCtrlキーを押しながらクリックして昇降モードを開始します

number-2.pngCtrlキーを放して、Ctrlキーを押しながらクリックします。

方向ロックからの昇降モード

点が真の3Dの点の場合のみ、方向ロックからも昇降モードを有効にできます。

メモ

マウスで点をピックする代わりに、コマンドプロンプトで数値を入力して昇降値を指定することもできます。正の数値を入力すると作業平面の上に点が配置されます。負の数値を入力した場合は、作業平面の下に点が配置されます。

3Dの点の2Dの入力デバイス(マウスやモニタ)を使っての指定は作業平面によって補助されます。Rhinoでただ点をピックすると、その点は常にアクティブなビューポートの作業平面上に配置されます。

点フィルタ

点フィルタを使うと、複数の異なる点から個々のX、Y、Z座標値を抽出して新しい合成点を作成することができます。

点フィルタで他の座標値を一時的に無視して一度に1つの座標値のみを指定することができます。点フィルタとオブジェクトスナップを併用すれば、既存のオブジェクトから正確な座標値を抽出して新しい点を配置できます。

最初の値を指定してから、他の値を指定するためのプロンプトが続いて表示されます。

点フィルタは3D入力が許される場合のみ機能し、1つの点フィルタで操作を始めてから、途中で他の点フィルタに切り替えて適用することはできません。

線の右の端点のX座標と左の端点のY座標を使って3つ目の点を配置する例です。

number-1.pngPointコマンドを開始します。

number-2.png点オブジェクトの位置のプロンプトで、.xとタイプします。

number-3.pngX座標指定のプロンプトで、端点オブジェクトスナップを有効にして線の右の端点を選択します。

これで点のX座標値が曲線の右端で指定されます。

number-4.png点オブジェクトの位置のプロンプトで、.yとタイプします。

number-5.pngY座標指定のプロンプトで、端点オブジェクトスナップを有効にして線の左の端点を選択します。

これで点のY座標値が曲線の左端で指定されます。

number-6.png点オブジェクトの位置のプロンプトで、ピックして点を配置します。

X座標値フィルタを指定した場合、新しい点の座標値は1 番目の点のX座標値と、2番目の点のY、Z座標値と同じになります。

使用可能なフィルタ:

.x

.y

.z

.xy (.yx)

.xz (.zx)

.yz (.zy)

.wx

.wy

.wz

.wxy (.wyx)

.wxz (.wzx)

.wyz (.wzy)