このチュートリアルの目的は、写真をトレースしてモデリングを始める方法を紹介することです。
このチュートリアルでは次のことを学習します。
イメージをトレースして輪郭曲線を作成する
2つのレールに沿って断面をスイープして腹部の節を作成する
曲線ネットワークから尾を作成する
サーフェスブレンドを使用して胸部を作成する
制御点を編集して頭のサーフェスの形状を変更する
メモ: この写真では、上面図と側面図のトンボは実際には異なるものが使われています。側面図では、羽が閉じられています。ここでは、体の側面図の曲線を作図するためだけに側面図のイメージを使います。
RhinoのヘルプメニューのRhinoを学ぶをクリックし、チュートリアルとサンプルをクリックします。
チュートリアルパネルのユーザーガイドのDragonfly Top.jpgとDragonfly Side.jpg(チュートリアルの画像ファイル)をダブルクリックします。
ファイルメメニューの新規作成をクリックして、新規モデルの作成を開始します。
テンプレートファイルを開くダイアログボックスで、Small Objects - Millimeters.3dmを選択して、開くをクリックします。
画像ファイル「DragonFly Top.jpg」をエクスプローラーからドラッグし、Rhinoのビューポートにドロップします。
画像オプションダイアログボックスでピクチャーを選択し、OKをクリックします。
カーソルをTopビューポートに移動し、0とタイプしてEnterを押します。
この操作で、1つ目のコーナーが作業平面の原点、0,0,0に配置されます。
50とタイプし、Enterを押します。
この操作で、ピクチャー平面の長さが50 mmに設定されます。
カーソルをX軸の上に移動し、クリックします。
オブジェクトスナップツールバーで、中点と端点にチェックマークを付けます。
Perspectiveビューポートで、カーソルを上面図の尾近くに移動し、左ボタンを長押しします。
エッジの中点にスナップされたことを示す中点ツールヒントが表示されます。
メモ: 左マウスボタンは離さないでください。
ピクチャー平面をドラッグし、もう1つのピクチャー平面の左下の隅にスナップして、左マウスボタンを離します。
ステータスバーでガムボールをオンにします。
Rhinoのガムボール機能の使用方法については、ヘルプのGumballコマンドのトピックをご覧ください。
次の2つの動画チュートリアルでもガムボールの使い方を学んでいただけます。
Hello Gumball! (https://vimeo.com/84954262)
Gumball Advanced (https://vimeo.com/260472052)
Pictureコマンドは、選択画像を使用してピクチャーマテリアルをテクスチャとして作成し、そのマテリアルをピクチャー平面に割り当てます。ピクチャーマテリアルの表示強度を低くすると、画像のトレースが容易になります。
フルカラーで表示したテクスチャ上にある黒い曲線(左)、透明なグレースケールのテクスチャ上にある黒い曲線(右)
マテリアルパネルで2つのマテリアルがPictureコマンドによって追加されているのを確認します。
マテリアルパネルで両方のマテリアルを選択します。
ヒント 1つのマテリアルを選択し、Shiftを押しながらもう1つのマテリアルを選択します。
下にあるテクスチャ設定で、グレースケールにチェックマークを付けます。.
透明度設定でスライダを80%までドラッグします。
三角のスライダをダブルクリックして80と入力することもできます。
2つのピクチャー平面を選択し、Lockコマンドを実行します。
(編集 > 表示 > ロック)
この操作でピクチャー平面が選択できなくなります。これでピクチャー平面の上、または後ろの曲線の選択が容易になります。
Curveコマンドを開始します。
(曲線 > 自由曲線 > 制御点指定)
Frontビューポートで、首の部分(1).で曲線の作成を開始します。
胸部の上側の輪郭に沿ってトレースし、胸部と腹部がつながっている部分で曲線を(2)で終了します。
胸部の下側の輪郭曲線に沿ってもう1つ曲線を作成します。
端点オブジェクトスナップを使用して、曲線の始点と終点を最初の曲線の端点に合わせます。
腹部はいくつかの節で構成されていますが、初めから作成するのは1つ目の節の輪郭だけです。
曲線を(1)を始点にして作成を始めます。(胸部の輪郭線の内側で、胸部の2つの曲線の終点の上側)
画像を参照し、最初の節の終点で曲線の作成を終了します。
ヒント: 曲線は5つの点を用いて作成します。最後の2つの点は近づけて配置し、曲線の終わりの部分が(2)のように曲がるようにします。
曲線を選択し、Mirrorコマンドを開始します。
(変形 > ミラー)
(1)と(2)をピックして、対称軸(ミラー平面)を定義します。
ヒント ミラーによってできる曲線は下側の胸部の輪郭線と交差しなければなりません。
上側の腹部の節の輪郭曲線を選択し、Orientコマンドを開始します。
(変形 > 配置 > 2点指定)
コマンドラインオプションをコピー=はい、スケール=1Dに設定します。
曲線の右端にスナップし、クリックして1つ目の参照点を配置します。
曲線の左端にスナップし、クリックして2つ目の参照点を配置します。
同じ場所にスナップし、クリックして1つ目のターゲット点を配置します。
画像を参照し、2つ目の腹部の節の終点をクリックします。
同じ場所にスナップし、上側の腹部の輪郭線に沿って曲線の複製を追加していきます。
最後の腹部の節の終点をクリックし、ESCキーを押してコマンドを終了します。
下側の腹部の輪郭に沿って同じ要領で反対側も複製します。
最後の3つの下側の腹部の節の輪郭曲線が画像と合っていません。制御点を編集して微調整してみましょう。
曲線の1つを選択します。
制御点が自動的に表示されます。
曲線が画像に合うように、制御点を移動します。
別の2つの曲線も調整します。
腹部の節の輪郭曲線をすべて選択し、Joinコマンドを使用して2つのポリカーブにします。
(編集 > 結合)
コマンドラインで、垂直オプションをクリックします。
Frontビューポートで、腹部の輪郭曲線の2つの端点(始点)にスナップし、円を作成します。
Sweep2コマンドを開始します。
(サーフェス > 2レールスイープ)
Perspectiveビューポートで、2つの腹部の輪郭曲線 (1)と(2)、そして断面を表す円(3)を順番に選択し、終了したらEnterを押します。
デフォルトのシームの位置を使用するためにEnterをもう一度押します。
2レールスイープオプションで、下のようにオプションを設定し、OKをクリックしてサーフェスを作成します。
Perspectiveビューポートのタイトルメニューでシェーディングをクリックして、サーフェスを確認します。
Curveコマンドを開始します。
(曲線 > 自由曲線 > 制御点指定)
四半円点オブジェクトスナップを使用して、曲線の作成を腹部のエッジの上部四半円点から開始します。
Frontビューポートで曲線の作成を続けます。
4つの点で曲線を作成します。
もう1つ別の曲線の作成を腹部のエッジの下部四半円点から開始します。
Frontビューポートで曲線の作成を続けます。
Ellipseコマンドを使用して、直径からだ円を作成します。
(曲線 > だ円 > 直径指定)
コマンドラインで、垂直オプションをクリックします。
だ円をFrontの作業平面に垂直に作成するためにFrontビューポートで端点オブジェクトスナップを使用し、2つの曲線の端点(終点)にだ円の1点目と2点目を配置します。
Topビューポートで、画像を参照し、だ円の3点目を配置します。
InterpCrvコマンドを開始します。
(曲線 > 自由曲線 > 補間点指定)
Perspectiveビューポートで、四半円点オブジェクトスナップを使用して、曲線の作成を腹部のエッジの左四半円(1)から開始します。
だ円の左四半円点(2)で曲線の作成を終了します。
下のイメージのように、Frontビューポートで、曲線を選択し、2つの制御点を上に少し移動します。
下のイメージのように、Topビューポートで、2つの制御点をそれぞれ垂直方向に移動し、「S」のような形を作ります。
ヒント: Frontビューポートでの曲線の形状を維持するために、Topビューポートではy軸方向のみに制御点を移動するようにしてください。
Mirrorコマンド(変形 > ミラー)を使用して曲線を反対側にミラーします。
これで尾のサーフェスを作成するために使用する曲線のネットワークができました。
NetworkSrfコマンドを開始します。
(サーフェス > 曲線ネットワークから)
Perspectiveビューポートで4つの曲線、だ円、そして腹部のエッジを選択し、Enterを押します。
オプションダイアログで下のようにオプションを設定し、OKをクリックします。
SelCrvコマンドを使用して、モデルのすべての曲線を選択します。
(編集 > オブジェクトを選択 > 曲線)
胸部の2つの輪郭曲線をCtrlキーを押しながらクリックします。この操作でこの部分の選択が解除されます。
Hideコマンドを使用して、今後使用しない曲線をすべて非表示にします。
(編集 > 表示 > 非表示)
Joinコマンドを開始します。
(編集 > 結合)
腹部と尾のサーフェスを選択し、Enterを押します。
腹部と尾が結合され、1つのオブジェクトになりました。
腹部と尾を作成してできたばかりのオブジェクトがまだ選択されている状態で、Capコマンドを実行します。
(ソリッド > キャップ)
端のそれぞれの開口部に平面サーフェスが追加され、閉じたオブジェクトになります。
円柱を作成し、尾をトリムします。
Cylinderコマンドを開始します。
(ソリッド > 円柱)
コマンドラインオプションをソリッド=はい、2点に設定します。.
四半円点オブジェクトスナップを使用して、円柱の底面の始点(1)と終点(2)を尾のエッジの左四半円点と右四半円点に配置します。
コマンドラインオプションを方向拘束=なし、両方向=はいに設定します。
Frontビューポートでカーソルを動かして、円柱のプレビューが尾にほぼ垂直になるようにし、クリックします。
BooleanDifferenceコマンドを開始します。
(ソリッド > 差)
腹部と尾のオブジェクトを差演算をする元のオブジェクトとして選択し、Enterを押します
差演算をするのに使用するオブジェクトとして円柱を選択し、Enterを押します。
胸部の片側の作成を補助する、一時的に使用するサーフェスを2つ作成します。
ガムボールをオンにします。
Perspectiveビューポートで、胸部の輪郭曲線2つを選択します。
ガムボールウィジェットの緑の矢印上にある小さなドットをイメージのように少しドラッグします。
2つの曲線が押し出されて2つのサーフェスが作成されます。これらは次の操作の補助のために一時的に使用するサーフェスです。
曲線がまだ選択されている状態で、Hideコマンドを実行します。
(編集 > 表示 > 非表示)
BlendSrfコマンドを開始します。
(サーフェス > ブレンド)
仮のサーフェスの2つのエッジを選択します。
ヒント: 2つのエッジは同じ端近くで選択します。
オプションダイアログで、2つのスライダを連動させるためにロックアイコンをクリックします。
下のイメージのようにオプションを設定します。
Topビューポートで、ブレンドサーフェスの輪郭が胸部の輪郭と一致するまでスライダを左へドラッグします。
OKをクリックし、胸部の片側の作成を終了します。
2つの補助サーフェスを削除します。
胸部のサーフェスを選択し、Mirrorコマンドを開始します。
(変形 > ミラー)
PerspectiveまたはTopビューポートがアクティブな状態で、コマンドラインオプションのX軸をクリックします。
Joinコマンドを使用して胸部の両側を結合し、一体化します。
(編集 > 結合)
頭部は、だ円球の制御点を編集して変形して作成します。
Sphereコマンドを開始します。
(ソリッド > 球 > 中心、半径指定)
Frontビューポートで、球の中心に(1)を、半径に(2)をピックします。
Topビューポートで、球を選択し、ガムボールをオンにします。
Yスケールハンドル(小さい緑の四角)をイメージのように少し下方にドラッグします。
球がだ円球になります。
Rebuildコマンドを使用してだ円球をリビルドします。
(編集 > リビルド)
サーフェスをリビルドオプションダイアログボックスで、下のイメージのようにオプションを設定し、OKをクリックします。
頭部を選択し、F10を押して制御点を表示します。
SelCircularコマンドを開始します。
(編集 > オブジェクトを選択 > 面積および体積選択 > 円)
Frontビューポートで、下のイメージのように(1)をクリックして、選択円の中心を設定します。
制御点の一番外側の2列間にある(2)をクリックして、選択円の大きさを定義します。
Topビューポートで、ガムボールのX移動コントロール(赤い矢印)を左にドラッグします。
Frontビューポートで、イメージのように制御点を囲み窓選択します。
ガムボールのXY平面コントロールを右下方向にドラッグします。
ESCを押して制御点の表示をオフにします。
首は、頭部と腹部の間にブレンドサーフェスを作成して作ります。まず、頭部と体を一体化します。それから、それらの間のエッジに沿ってブレンドサーフェスを作成します。
Frontビューポートで、胸部の端点を包み込むように必要なだけ頭部を移動します。
胸部の端点が頭部の内側にない場合、首のサーフェスの作成に失敗します。
頭部、胸部、腹部を選択し、BooleanUnionコマンドを実行します。
(ソリッド > 和)
BlendEdgeコマンドを開始します。
(ソリッド > エッジをフィレット > エッジをブレンド)
コマンドラインオプションを次の半径=0.5、プレビュー=はいに設定します。
頭部と胸部の間のエッジを選択し、Enterを押します。
結果をプレビューし、Enterを押して、首の作成を終了します。
目は、単純なだ円球です。
Sphereコマンドを開始します。
(ソリッド > 球 > 中心、半径指定)
Perspectiveビューポートで、イメージのように頭部周辺の2点をピックして、球を作成します。
球の大きさは重要ではありません。
ガムボールをオンにして、Zスケールハンドル(小さな青い四角)を上方向に移動し、球を両側から押すようにして、だ円球の形状にします。
ガムボールをオフにします。
目になるだ円球を選択し、OrientOnSrfコマンドを開始します。
(変形 > 配置 > サーフェス上)
Perspectiveビューポートで、だ円球の中心にスナップし、クリックします。
作業平面の別の点を参照点としてピックします。
頭部をターゲットサーフェスとして選択します。
オプションダイアログで、下のイメージのようにオプションを設定し、OKをクリックします。
サーフェス上のだ円球を適切な位置に移動し、クリックします。
すべてのオブジェクトスナップを無効にします。
カーソルを動かして目の大きさを定義し、クリックします。
目を選択し、Mirrorコマンドを開始します。
(変形 > ミラー)
ステータスバーで、ヒストリを記録をクリックします。.
コマンドラインで、X軸オプションをクリックします。
ガムボールを使用して、最初に作成した目の位置、サイズ、そして配置を調整します。
ヒストリが反対側のミラーされた目を更新します。
羽は、閉じた平面曲線から作成されたソリッドです。
体を非表示にします。
(編集 > 表示 > 非表示)
Topビューポートのタイトルをダブルクリックし、ビューポートを最大化します。
Curveコマンドを使用してトンボの片側の羽をトレースします。
(曲線 > 自由曲線 > 制御点指定)
ヒント: 最後の制御点は最初の制御点の位置に配置し、閉じた曲線を作成します。
同じ側にあるもう1つの羽も作成します。
コマンドラインオプションを両方向=いいえ、ソリッド=はいに設定します。
ガムボールを使用して羽を上方向に移動します。
前羽を後羽より高い位置に配置してください。
Topビューポートで、Mirrorコマンドを使用して羽を反対側にミラーします。
(変形 > ミラー)
ソリッドの羽と輪郭曲線を非表示にします。
(編集 > 表示 > 非表示)
脚はいろいろな半径を使用したパイプをポリラインから作成して作ります。
Polylineコマンドを開始します。
(曲線 > ポリライン > ポリライン)
すべてのポリラインの作成は、Topビューポートで体の中心線の近くから開始します。
それぞれの脚の中心線を4点(3節)を使用してトレースします。
Perspectiveビューポートでポリラインを選択し、制御点をガムボールを使用して下方に移動します。
ヒント: 制御点の位置が分かりやすいようにFrontビューポートを見てください。
ここで使用している上面図と側面図のトンボの脚は異なります。想像力を働かせて操作してください。
Pipeコマンドを開始し、ポリラインを選択します。
(ソリッド > パイプ)
開始半径を、0.4とタイプし、Enterを押して指定します。
終了半径を、0.1とタイプし、Enterを押して指定します。
端点オブジェクトスナップを使用して、1つ目と2つ目の節の間のコーナーにスナップし、クリックします。
0.3とタイプし、Enterを押します。
2つ目と3つ目の間のコーナーにスナップし、クリックします。
0.2とタイプし、Enterを押します。
Enterをもう一度押すとパイプが作成されます。
同じ要領で残り5本の脚も作成します。
ShowSelectedコマンドを開始します。
(編集 > 表示 > 選択を表示)
体と羽を選択し、Enterを押します。
ピクチャー平面をロック解除し、非表示にします。
(編集 > 表示 > ロック解除)
ガムボールを使用して羽をわずかに回転し、現実的に見えるようにします。
Rhinoceros 6 for Windows © 2010-2018 Robert McNeel & Associates. 11-5-2020