このチュートリアルでは、ソリッドプリミティブとシンプルな変形機能を使ってモデリングを行ないます。
このチュートリアルでは次のことを学習します。
オブジェクトスナップや昇降モード などのモデリング補助機能を使わない限り、マウスで点をピックするとその点はアクティブなビューポートの作業平面上に配置されます。
Rhinoが点をピックするようにプロンプトを表示した際の点の位置指定は、マウスでピックする代わりにx、y、z座標の値を入力して行うことも可能です。各ビューポートにはそれぞれの作業平面があり、それぞれの作業平面にはその作業平面自身のx,y座標が表示されています。アクティブビューポートのz軸はx,y平面に垂直です。
グリッドが表示されている所が作業平面のある位置です。作業平面上の赤と緑の線が交差している所は座標の原点(x=0, y=0, z=0)です。
この練習では正確に点を配置するためにx、y、z座標を使います。座標はこのマニュアルに書かれている通りに入力してください。入力の形式はx,y,zです。(例えば、10,5,6とタイプします。)数値の間にコンマを入力するのを忘れないようにしてください。10,5,6と入力した場合、点はアクティブビューポートのx=10, y=5, z=6の位置に配置されます。
点を座標入力する時、すべてのビューポートをよく見てどこに点が配置されているのかを確認し、座標入力がどのように行われているのかの感覚をつかんでください。
ファイルメニューの新規作成をクリックします。
テンプレートファイルを開くダイアログボックスで、Small Objects - Centimeters.3dmを選択して、開くをクリックします。
ステータスバーの直交モードをオンにします。
ソリッドメニューのだ円球 > 中心からをクリックします。
だ円球の中心…のプロンプトで、カーソルをTopビューポートに移動します。
Rhinoが点をピックするように指定する際に、ビューポートにカーソルを移動すると、そのビューポートがアクティブ(現在のビューポート)になります。
0,0,11とタイプし、Enterを押します。
だ円球の中心点が、x=0, y=0, z=11の位置に設定されました。Perspectiveビューポートでの点の位置を確認してください。
1つ目の軸の終点…のプロンプトで、15とタイプしてEnterキーを押します。
方向を決めるためにカーソルを右方向へ移動して、クリックします。
2つ目の軸の終点のプロンプトで8とタイプし、Enterキーを押します。
方向を決めるためにカーソルを上方向へ移動して、クリックします。
3つ目の軸の終点のプロンプトで9とタイプし、Enterキーを押します。
卵型のだ円球ができました。このだ円球は、3次元方向それぞれ寸法が違います。
車輪軸とハブは円柱を使って作ります。車輪軸には長くて細い円柱を使い、ハブには短くて太い円柱を使います。ハブを作成した後はそれにタイヤなどを付け加えて車輪を完成させます。その後に、車輪を車輪軸の反対側にミラーします。後輪の軸と車輪ができあがったら、それをコピーまたはミラーして前輪を作ることができます。
Perspectiveビューポートを、イメージのようにx軸に沿って見えるように回転します。
Perspectiveビューポートでシェーディング表示モードをオンにします。
ソリッドメニュー > 円柱をクリックします。
円柱の底面…のプロンプトで、カーソルをFrontビューポートに移動します。
9,6.5とタイプし、Enterを押します。
xとy座標のみを入力した場合は、z座標は自動的に0になります。
半径…のプロンプトで、0.5とタイプしてEnterキーを押します。
円柱の高さのプロンプトで、コマンドラインで 両方向=いいえと設定します。
10とタイプし、Enterを押します。
20cmの長さの円柱が作成されました。
ソリッドメニュー > 円柱をクリックします。
円柱の底面…のプロンプトで、カーソルをFrontビューポートに移動し、9,6.5,10とタイプしてEnterを押します。
半径...のプロンプトで、4とタイプし、Enterを押します。
円柱の高さのプロンプトで、両方向=いいえに設定します。
2とタイプし、Enterを押します。
ハブになる円柱が作成されました。
六角形曲線を押し出して耳付きナットを作成します。
曲線メニューの多角形 > 中心、半径指定をクリックします。
多角形(内接)の中心...のプロンプトで、6とタイプし、Enterを押します。
これで辺の数オプションが6に設定されます。
カーソルをFrontビューポートに移動し、9,8,12とタイプしてEnterを押します。
この操作で、ハブの表面上に多角形が配置されました。
多角形のコーナ…のプロンプトで、.0.5とタイプしてEnterキーを押します。
六角形の向きを決めるためにカーソルを右方向へ移動して、クリックします。
Perspectiveビューポートで、作成したばかりの六角形を選択します。
ソリッドメニューの平面曲線を押し出し > 直線をクリックします。
押し出し距離...のプロンプトで、コマンドラインオプションを下のように設定します。
両方向=いいえ
ソリッド=はい
元のオブジェクトを削除=はい
ハブからカーソルを離します。
プレビューの押し出し方向が正の方向を定義します。
0.5とタイプし、Enterを押します。
1つ目のハブに他の耳付きナットを配置するために環状配列の機能を使います。配列を実行すると、オブジェクトのコピーのセットができあがります。環状配列は指定された中心点の周りにオブジェクトのコピーを作成します。オブジェクトは回転されてコピーされます。
Frontビューポートで、耳付きナットを選択します。
変形メニューの配列 > 環状をクリックします。
環状配列の中心...のプロンプトで、オブジェクトスナップコントロールの中心点にチェックマークを付けます。
カーソルをハブのエッジに近づけ、ハブの中心にスナップしたらクリックします。
アイテムの数…のプロンプトで、5とタイプし、Enterを押します。
回転角度...のプロンプトで、Enterを押します。
設定がよければEnterを押します。のプロンプトで、結果をプレビューし、Enterを押します。
タイヤはトーラスというドーナツ型のソリッドを使って作成します。トーラスを作成するには2つの半径を指定します。1つ目の半径はチューブの芯(この芯を中心にチューブが作成される)の半径です。2つ目に指定する半径はチューブ自身の半径(幅)です。
タイヤを作成する時に、トーラスチューブの芯の直径をハブの直径よりもすこし大きく作成します。そうすると、チューブ自身がハブよりも少し大きめに作成され、タイヤをハブにかぶさるように作成することができます。
ソリッドメニューのトーラスをクリックします。
トーラスの中心...のプロンプトで、カーソルをオブジェクトスナップコントロールに移動し、Shiftを長押しして別のオプションセットを表示し、2点の中間点をクリックします。
Perspectiveビューポートで、カーソルをハブのエッジに近づけ、中心点のツールヒントが表示されたらクリックします。
カーソルをもう1つのエッジに近づけ、中心点のツールヒントが表示されたらクリックします。
この操作で、トーラスの中心点がハブのエッジを表す2つの円の中間で、ハブの中心に配置されました。
半径…のプロンプトで、カーソルをFrontビューポートに移動し、5とタイプしてEnterを押します。
この操作でトーラスの芯の半径をハブの半径よりも1単位大きくします。
2つ目の半径…のプロンプトで、1.5とタイプして、Enterキーを押します。
この操作でトーラスのチューブの内側をハブよりも0.5単位小さくします。
1つの車輪が完成したので、それをMirrorコマンドを使ってミラーして、残りの3つの車輪を作成しましょう。
Topビューポートで囲み窓を使ってイメージのように車輪を選択します。
車輪のすべてのパーツが選択されていることを確認してください。
変形メニューのミラーをクリックします。
対称軸(ミラー平面)の始点…のプロンプトで、コマンドラインでX軸オプションをクリックします。
作業平面のx軸の反対側に車輪のミラーコピーが作成されます。
Topビューポートで囲み窓を使って図のように車輪と軸を選択します。
変形メニューのミラーをクリックするか、右クリックしてコマンドを繰り返します。
対称軸(ミラー平面)の始点…のプロンプトで、コマンドラインでY軸オプションをクリックします。
作業平面のy軸の反対側に後輪の2つの車輪のミラーコピーが作成されました。
目になる球を車体のだ円球上に作成します。
ソリッドメニューの球 > 中心、半径指定をクリックします。
球の中心...のプロンプトで、カーソルをオブジェクトスナップコントロールに移動し、Ctrlキーを長押しして別のオプションセットを表示し、サーフェス上をクリックします。
Perspectiveビューポートで、車体のだ円球を選択し、イメージのようにサーフェス上の点をピックします。
半径…のプロンプトで、3とタイプしてEnterキーを押します。
Topビューポートで、目を選択します。
変形メニューのミラーをクリックします。
対称軸(ミラー平面)の始点…のプロンプトで、0(0,0,0のショートカット)とタイプし、Enterキーを押します。
対称軸(ミラー平面)の終点…のプロンプトで、直交モードがオンの状態で、カーソルを左方向へドラッグしてクリックします。
x軸の反対側に目のミラーコピーが作成されます。
紐の部分を作るには、最初に昇降モードと平面モードを使って自由曲線を作成します。それをPipe(パイプ)コマンドを使って太くして紐を完成させます。
車体のだ円球の前に紐を作成するためのスペースが必要なので、すべてのビューポートでズームアウトをします。
ステータスバーで平面モードをオンにし、直交モードをオフにします。
オブジェクトスナップコントロールで無効をクリックしてすべてのオブジェクトスナップをオフにします。
曲線メニューの自由曲線 > 制御点指定をクリックします。
曲線の始点…のプロンプトで、TopビューポートでCtrlキーを押しながら、車体のだ円球の前方の端近くの内側をクリックします。
この操作は、昇降モードをアクティブにするだけです。曲線の始点はまだ配置していません。
Frontビューポートにカーソルを移動し、カーソルを上方向にドラッグしてだ円球の端に近づけます。
次の点…のプロンプトで、Topビューポートに戻り、カーソルを左方向にドラッグしてクリックします。
平面モードでは、一連の点は作業平面に対して同じ高さで挿入されます。昇降モードやオブジェクトスナップは平面モードに優先されて動作します。曲線がどのように作成されているかをFrontやRightビューポートで確認してください。
Frontビューポートに3つ目の点を配置します。
平面モードモードをオフにして、Topビューポートにカーソルを置き、いくつか点をピックして自由曲線を作成します。作成が終わったらEnterを押します。
点はTop作業平面上に配置されています。
小さなEllipsoid(だ円球)を作成します。このだ円球は曲線の先のハンドルになります。
ソリッドメニューのだ円球 > 焦点からを選択します。
1つ目の焦点...のプロンプトで、Altキーを押しながら端点オブジェクトスナップにチェックマークを付けます。
Altを押しながら操作すると、無効がオンの状態でオブジェクトスナップにアクセスすることができます。
TopまたはPerspectiveビューポートで、Altキーを押しながら紐の曲線の端点にスナップしてクリックします。
2つ目の焦点...のプロンプトで、カーソルを紐の曲線方向に沿って5単位ドラッグします。
1つ前の点からのドラッグ距離をステータスバーで確認できます。
クリックして2点目を配置します。
カーソルをドラッグしてハンドルのおおまかのサイズを指定し、クリックします。
紐の曲線を選択します。
ソリッドメニューのパイプをクリックします。
開始半径…のプロンプトで、0.2とタイプしてEnterキーを押します。
終了半径…のプロンプトで、Enterキーを押します。
次の半径を指定する点...のプロンプトで、Enterキーを押します。
これで曲線の端から端までパイプの半径は変わりません。
Rhinoceros 6 for Windows © 2010-2018 Robert McNeel & Associates. 11-5-2020