1 - 紹介

3Dでのモデリングは、オブジェクトの曲面の数学的表現を作成するプロセスです。結果としてできるモデルは、コンピュータの画面では2次元のイメージとして表示されます。Rhinoは曲面の作成、表示、そして操作のためのツールを提供します。

Rhinoのインターフェイス

下のイメージは、Rhinoのウィンドウの主な構成要素(機能)のいくつかを紹介しています。

メニュー (1)

メニューは、Rhinoのコマンドを機能ごとにまとめて表示します。

ヒストリウィンドウ (2)

コマンドヒストリウィンドウは、前に実行したコマンドやプロンプトを表示します。

コマンドプロンプト (3)

コマンドプロンプトは、現在実行しているコマンドのプロンプトとクリック可能なオプションを表示します。コマンド名やオプションのタイプ入力もここで行えます。

ツールバー (4)

ツールバーには、コマンドを起動するグラフィカルアイコンが表示されます。多くのツールバーアイコンには、アイコンを右クリックするとアクセスできる2つ目のコマンドが設定されています。アイコンにマウスポインタを重ねた時に表示されるツールヒントには、左と右のボタンの機能が表示されます。

1行目の機能(コマンド)を実行するには

2行目の機能(コマンド)を実行するには

ビューポート (5)

ビューポートは、Rhinoの作業環境を表示します。

パネル (6)

タブ付きパネルは、レイヤ、プロパティ、その他の設定を表示します。

ステータスバー (7)

ステータスバーはRhinoウィンドウの一番下に位置します。ここには現在の座標系、カーソルの位置、そして単位系が表示されます。またここでは、レイヤへのアクセスやモデリング補助機能のオン/オフの切り替えも行えます。

Rhinoのコマンド

Rhinoは、コマンド駆動型のプログラムです。つまり、すべての操作はLineBoxCurvatureAnalysisなどの名前のコマンドによって駆動されるということです。

ヒント: 実行しているコマンドについて詳しく知りたい場合は、コマンドヘルプパネルを使用するか、F1を押してそのヘルプトピックを開きます。

コマンドは、メニューまたはツールバーから、またはコマンド名をタイプ入力して実行することができます。次のセクションでは、これらの方法を実際に試します。人によって、ある方法は別の方法より簡単かもしれません。どの方法を使うのかはあなた次第です。

これから行う練習では、Rhinoのコマンド、ナビゲーションツール、シェーディングモード、レンダリング、そしていくつかの基本オブジェクト操作を学習します。

ヒント: コマンドをキャンセルするには、Escキーを押します。

このセッションでは次のことを学びます。

初めてのRhinoモデルのモデリングを開始するには

  1. Rhinoを起動します。
  2. ファイルメニューの新規作成をクリックします。

  3. テンプレートファイルを開くダイアログボックスで、Small Objects - Centimeters.3dmを選択して、開くをクリックします。

テンプレートについて

テンプレートとは、新規Rhinoのモデルを作成する際に使用できるファイルです。 テンプレートにはモデルのサイズに適した単位、いくつかのレイヤ、そして標準の4つのビューポートがあらかじめ設定されています。

カスタムテンプレートを作成することもできます。単位、ビューポートレイアウト、レイヤ、そしてジオメトリまで、どのようなドキュメント情報も含めて作成が可能です。何度も繰り返して同じようなモデルを作成することがあれば、モデルをテンプレートとして保存しておくこともできます。(ヘルプのSaveAsTemplateコマンドをご覧ください。)このようにしておくと、モデルをその都度設定する必要がなく、効率的です。このようにテンプレートを作成すれば、それを開いてすぐに新規モデルを開始することができます。

メニューからコマンドを選択する

Rhinoのほとんどのコマンドは、メニューから実行することができます。

メニューアイコンConeコマンドを実行する

円錐体を作成する

  1. 円錐体の底面…のプロンプトで、Topビューポートで左マウスボタンをクリックして、円錐体の底面の中心点をピックします。
  2. 半径…のプロンプトで、Topビューポートでマウスをドラッグして円錐体の底面を形作り、クリックします。
  3. 円錐体の高さのプロンプトで、Frontビューポートでマウスを上下にドラッグします。
    Perspectiveビューポートでどのように見えるかを確認します。

  4. クリックして円錐体の高さを指定します。

ツールバーアイコンからコマンドを選択する

ツールバーは、コマンドの役割を絵で表しています。

カーソルをアイコンの上に置いてボタンツールヒントを表示する

Curveコマンドを実行する

曲線を作成する

  1. 曲線の始点…のプロンプトで、Topビューポートでマウスをクリックし、曲線の作成を開始します。
  2. 次の点...のプロンプトで、Topビューポートで数回クリックを繰り返し、制御点を配置します。
  3. 次の点...のプロンプトで、Frontビューポートにマウスポインタを移動し、数回クリックを繰り返して制御点を配置します。
  4. 次の点...のプロンプトで、Rightビューポートにマウスポインタを移動し、数回クリックを繰り返して制御点を配置します。
  5. 右クリック、またはEnterを押して、またはスペースバーを押して曲線の作成を終了します。
  6. Perspectiveビューポートで曲線を確認してください。

作成したモデルを見る

コマンドラインからコマンドを実行する

コマンドはコマンド名をタイプして実行することもできます。

キーボードアイコンSphereコマンドをタイプ入力して開始する

  1. コマンドプロンプトに何も表示されていない状態で(何か文字がタイプされていたら、Escキーを押します)、Sphereとタイプを開始します。
    コマンドの最初の文字をタイプすると、その文字で始まるコマンドのリストが表示されます。コマンドラインでは過去に最も使用されたコマンドの名前が自動的にオートコンプリートされます。
  2. Sphereというコマンド名が表示されたらEnterを押します。または、リストからSphereを選択します。

    Sphereコマンドについて知りたい場合は、F1を押すと、ヘルプを表示することができます。これはコマンドの実行中いつでも行えます。

球を作成する

    Sphereコマンドのデフォルトのオプションは中心、半径指定です。中心を指定して球の作成を始めましょう。簡単です。

  1. 球の中心…のプロンプトで、Perspectiveビューポートの任意の点をクリックし、球の中心をピックします。
  2. 半径…のプロンプトで、Perspectiveビューポートで中心点から離すようにマウスをドラッグして球を形作り、クリックします。
  3. Perspectiveビューポートでビューポートタイトルをクリックし、メニューからシェーディングを選択します。
    ビューポートはビューメニューを使用してもシェーディングモードに設定できます。
    シェーディングモードでは、サーフェスをワイヤでなく不透明なオブジェクトとして表示できます。

表示モードについて詳しく知るには

  1. ツールメニューのオプションをクリックします。

  2. Rhinoオプションビューをクリックし、表示モードをクリックします。

  3. 表示モードのダイアログボックスで、ヘルプボタンをクリックします。

間違いを元に戻す

したくなかった操作をしてしまった場合、Undoコマンドを使うとコマンドの実行結果を元に戻すことができます。

コマンドの実行結果を元に戻す

Redoコマンド

コマンドウィンドウとコマンドプロンプト

コマンドウィンドウには、コマンドヒストリとコマンドプロンプトが表示されます。

このウィンドウは、通常Rhinoウィンドウの上部にドッキングされていますが、ツールバーのようにフロートさせることもできます。ドッキングは、Rhinoウィンドウの上部、下部、またはメインツールバーやオブジェクトスナップツールバーの上、下、または横で行えます。

コマンドウィンドウをフロートまたはドッキングするには

  1. コマンドウィンドウをフロートするには、左端のグリッパーをドラッグし、Rhinoのウィンドウのエッジから離します。

  2. コマンドウィンドウをドッキングするには、タイトルバーをドッキングしたい場所までドラッグします。
    ウィンドウをドラッグ中、ドッキングできる箇所には青いハイライトが表示されます。

コマンドウィンドウは、テキストが少なくとも3行表示される高さになるように、ウィンドウの枠をドラッグするといいでしょう。

コマンドウィンドウのサイズを変更するには

  1. マウスをコマンドウィンドウのエッジに移動します。上下矢印が表示されます。
  2. テキストが少なくとも3行表示される高さになるまで、マウスでウィンドウのエッジをクリック、ドラッグします。

コマンドプロンプトは、コマンド名をタイプ入力したり、オプションの設定、作図の際の距離や角度の入力を行う場所です。またコマンドに対するプロンプトが表示されます。

コマンドプロンプトにはコマンドのオプションが括弧内に表示されます。オプションを実行するには、オプションをマウスでクリックするか、オプション名またはオプション名に続いて表示される括弧内の下線の付いた文字のキーをタイプします。

オプションを使えば、別の方法でコマンドを実行することができます。プロンプトは、操作対象のオブジェクトの選択、また、情報や画面の点の指定を促すメッセージを表示します。次の操作など、大切な情報が表示されるので、よく注意して見るようにしましょう。

コマンドオプション

コマンドオプションはコマンドの動作を変更します。例えば円を作成するCircleコマンドの場合、円は通常ではアクティブな作業平面に作成されますが、垂直アラウンドカーブなどのオプションを使用すると、動作を変更することができます。

コマンドオプションを選択するには

  1. Circleとタイプを開始します。
    コマンド名が認識できるだけの文字が入力された時点で、「Circle」とコマンド名がオートコンプリートされます。
  2. Enterキーを押します。

    Circleコマンドのオプションが表示されます:

    円の中心 (形式編集(D) 垂直(V) 2点(P) 3点(O)...)

  3. もし、アクティブな作業平面に垂直に円を作成したい場合は垂直をクリックするか、Vとタイプします。

1つ前に使ったコマンドを繰り返し実行する

Rhinoを操作していると、同じ作業を繰り返すことがよくあります。オブジェクトの移動またはコピーを一度だけでなく繰り返して行いたい場合があるでしょう。コマンドを再度実行する方法には複数あります。

Enterキー 1つ前に使ったコマンドを繰り返し実行するには

下の操作はすべて同じ機能を果たします。

メモ: UndoDeleteのようなコマンドはこの機能を使っても繰り返されません。繰り返されるのはこのようなコマンドの前に実行されたコマンドです。これは、うっかり多くのコマンドを元に戻し過ぎたり、オブジェクトを削除してしまったりすることを避けるためです。

また、多くの場合繰り返したいのは、間違いを元に戻す作業を行った前に実行していたコマンドです。Rhinoでは各自の作業に合うように、繰り返しに含めないコマンドのリストを定義することができます。これは、ツール > オプション > 全般 > 繰り返さないコマンドで設定できます。

コマンドをキャンセルする

間違えたコマンドを実行してしまった時や、コマンドを実行中に何かを間違えた時は、それをキャンセルする方法がいくつかあります。

実行中のコマンドをキャンセルするには

コマンド実行中に次の操作を行います。

より詳しい情報を得るには

Rhinoのヘルプには、このマニュアルで説明されているコマンド、その他のコマンド、操作についての詳しい情報が収められています。

特定のコマンドについてのヘルプを表示するには

このガイドのPDF版をダウンロードするには

  1. RhinoのヘルプメニューのRhinoを学ぶをクリックし、チュートリアルとサンプルをクリックします。

  2. チュートリアルダイアログボックスのユーザーガイドRhino User's Guide for Windows.pdfを選択します。

 

 

Rhinoceros 6 for Windows © 2010-2018 Robert McNeel & Associates. 11-5-2020